被せもの治療 Q&A
Q 保険で白い歯は、入りますか?
前から3番目までは、金属にプラスチックを張り付けた歯を入れることができます。ただし審美性、耐久性は、あまり良くないのです。歯垢、汚れも付きやすいので不衛生となり歯肉に炎症が起きやすいです。また年数が経つと歯肉との境目が黒く目立ってきます。できれば保険外になりますが、セラミック系のものを選択した方が良いと思います。個人的には、自分の口の中には、頼まれても入れたくないのが本音です。
Q 保険外治療のハイブリッドセラミックとはどのようなものですか?
プラスチックとセラミックを混ぜた材料です。セラミックほど硬すぎない、価格もセラミックに比べると安いです。金属を用いないで作れるので、審美性もそこそこ良い。ただし、使っていると少しずつ摩耗してきます。歯垢や汚れもつきます。セラミックというよりプラスチックです。個人的には、小臼歯(前から4、5番目)に適していると思います。耐久性が金属系や本物のセラミックに比べると劣るので、余裕があるなら本物のセラミックの方がよいと思います。
Q ファイバーコア(ファイアーポスト)とは?
コアとは、神経を取った歯を補強するために入れる歯の土台の部分のことで、通常、この上に更に金属やセラミックの歯を被せます。従来は丈夫だということで金属のコア(メタルコア)が多く使われてきましたが、最近、メタルコアが歯より硬すぎる為、歯の根に食い込んでしまって歯が割れてしまう(歯根破折)を誘発しやすい、周りの歯肉が黒くなる、審美性に劣る、金属アレルギーの問題など、メタルコアが良いとはいえない状況になっています。
当院では、被せ物の際には、ファイバーポストというグラスファイバーの心棒で補強しているものを使用しています。(これをファイバーコアといいます。)ファイバーコアを使用してその上から、オールセラミックのクラウンを被せますと、全く金属を用いることなく歯を作れますので非常に天然歯に近い透明感のある歯に仕上がります。また、2016年より保険治療にもファイバーコアが導入されましたので現在はほぼすべての症例においてファイバーコアを使用しております。
Q e-maxとは?
最新オールセラミックスです。従来のものに比べて、強度が大幅に改善され、割れたり欠けたりすることが無くなりました。価格も、ジルコニアを使用したものに比べると、それほど高額ではないので、お勧めの材料です。
Q ジルコニアクラウンとは?
通常のセラミックに比べるとかなり固く欠けたり割れたりする心配がほぼありません。ただし透明感ががないので磨くと真珠のようにてかてか光って見えるので若干審美性に欠ける材料です。大臼歯(一番奥とその手前)に被せる場合に適してます。(フルジルコニアクラウンと言います。)
どうしても審美性を重視する場合はジルコニアに通常のセラミックを焼き付けたものを使用すれば審美性は問題ありませんがその分強度は下がります。(ジルコニアセラミッククラウンと言います。)